ADULTS CLASS BLOG ニュース 2022.10.11

型に行きついた”56 歳にとっての空手人生”

中西洋(なかにし ひろし)伍段取得記念インタビュー

私が入門したのは、まだ前流派で山口先生が指導されていた頃の時代でした。

もともとは子供の習い事を探していました。

当時は道場関係のネット情報も限られていましたし、まずは自分が体験をしてからと思いました。

体験稽古に参加してみると、当時からとても雰囲気の柔らかい道場で「武張った」ところがなく、皆に歓迎してもらえる感覚が良く、乗せられたところもあるのかもしれませんが、1回目の体験稽古でハマって入門してしまいました(笑)。

ところが子供自身は当時スタートしたばかりの幼稚園のスポーツクラブのほうにハマってしまい、結局道場に見学にも体験にも行くことなく入門しませんでしたから、不思議なご縁です。

私自身は、それほど空手に知識があるわけでなく、前流派についてもフルコンの流れなのだな、くらいでした。

初期の稽古の中で、とても印象に残っているのが山口先生のご指導です。

中段回し蹴りをキャッチして軸足払いをかける技があるのですが、その時先生は「こわいけれど、一歩踏み込んで、中に入ってキャッチしましょう」と言われたのです。

昭和世代のイメージでは、「空手=痛い・怖いと思ってはいけない」といったガチ至上主義な感じかと思っていたので、「こわいけれど」という「人間らしい、率直、誠実な言葉」に衝撃を受けました。

そうした先生のご指導に惹かれていたので、先生が独立されたときも迷いはなかったですね。

山口先生は当時から門下生の自主性を重んじられていたので、自分の心に素直に、山口先生のご指導を仰ぎ続けたいと無拳流に参加させていただきました


道場生活は、ただ粛々と日々稽古してきた感じです。

審査会は毎回参加し、3年位で段位をいただくことができました。

ただ、一度腰を痛めてしまい、道場から足が遠ざかったことがあります。

日常生活にも影響をきたす、かなりひどい状態となってしまい、稽古にいけません。

(同じ)経験をされた方もいると思いますが、しばらく道場に行かないと再開しづらいものです。

結局1年以上、道場から足が遠のきました。

その時、水道橋道場が閉まるということになり、縁のある道場生が集まって最後の稽古をすることになりました。

その折、山口先生から「また稽古しませんか?」とお声がけいただいて、今に続いています。

○「筋」と「優しさ」の共存~稀有な道場空間

道場でのエピソードは、語りつくせないほどあります。

15年以上もの間、様々な道場生の方がいて、いろんな瞬間がありました。

一つひとつが、とても思い出深く、私自身の人生の一部になっています。

稽古という面では、いつも発見があることが素晴らしいと思います。

技術的なこと、考え方。

山口先生の全体の一部だとは思うのですが、毎回それを自分でなんとかつかみ取ろうと稽古に臨んでいます。

何よりも先生が創られてきた「無拳流」という「空間」「場」は稀有のものだと思います。

「ブレない一本の筋」がありながら、それを包む空気感は柔らかくフレンドリー。

これは現実社会を考えてみますと、とても難しいことです。

これまでの経験で仕事でも「筋を通す」人はいらっしゃいます。

ただどうしてもそれに依ってしまうので周囲も硬質なものになってしまう。

逆に芯がなく、ただ楽しいという空間はいくらでもあります。

山口先生は常に筋を通される。

どんな時代でもどんな状況であっても。

その中で無拳流のように、幾重にも層がある、どんな人でも受け入れ、楽しく成長することができる道場空間を創られる。

これは本当にすごいことだと思います。

○審査会、これからの目標

2021年8月に山口先生が新ルール(打撃寸止め制)での10人組手を行われてから、鈴木先生、永井さん、本間さん、浜田先生、伊藤さん、小林さん、佐藤さんと続いてこられた流れの中で、先生から「9月どうですか」と機会をいただき、ただ「押忍」でした。

もともと顔面ガードを意識した構えが好きでしたので、新ルール(顔面も含めた全打撃寸止め方式)のスタイル自体にはそれほど違和感はありませんでした。

ただ、体術その他の技術をもっと自分のものにしていくには、まだまだ自身の研鑽が必要だと感じています。

審査会でも、前蹴りをキャッチしてから顔面がら空き状態になることが幾度かありました。

細かく見ていくと、まだまだアジャストしていかなければならないことが多いと思います。

これからの目標として、「型」と普段の稽古をもっと相互フィードバックしていければと思っています。

型で学んでいる「意識の張り方」を、いまほんの少し組み手等に活かせているのではと思っていますが、それは型で学べることのごく一部だと思いますし、もっと深く学んでいきたいと思っています。

また普段の稽古で得たことも、自分が型をするときにもっと活かせるのではないかと思っています。

この挑戦も無拳流の体系の中だから可能なのだと思います。

今のスパーリングでは、帯色、世代、性別を超えて、さまざまなパターンで「試し」ができます。

スピード、流れ、力の流れ、タイミングなど。やはりガチ系では試し合いが生まれにくい。

本当に今の稽古では、皆フラットに、それぞれの研鑽を積めると思います

こうした新たな成長機会をいただけたことに、山口先生に本当に感謝しております。

鈴木先生、麻以先生、翔太先生、日々一緒に稽古してくれるすべての道場生の皆さんに感謝申し上げます。

押忍。

 

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