今回の幼年クラスも参加者全員が頑張りました!
この部門の中でも述べたのですが、無拳流空手道の大会理念には「No.1決定戦」を第一義にはおいていません。
あくまでも大会経験を通した交流と学びに重点を置いています。
今回特別賞を受賞した2名、望月雄晴くんと元山寛斗くんは、敗北した試合でもしっかりと挨拶を相手に伝えていました。
「勝って驕らず 負けて腐らず」
こうした武道の精神を、無拳流空手道の大会を通して修養してもらえたら幸いです。
それは強さや逞しさに繋がります。
幼児クラスの部門においては、先ずは年少さん、年中さんは、大勢の前にチャレンジをするということに慣れてもらえたら良いと思います。
また年長さんからは「勝負意識」が明確になってきます。この意識あってこその貴重な学びがあります。
“惻隠の情”
現代ではこのような言葉はもはや使いまわされることもないかもしれません。
何のために武道を学ぶのか。
ただ強くなるためではなく、それを他者と潔く分かち合うためであり、またそれができるやさしい仁徳を身につけるためです。
「惻隠の心は仁の端なり」という言葉。
まさしく空手道の世界において、それがよく学ぶことができます。
戦いの中で様々な哀しさを自身の身をもって知るからこそ、他者に対する憐れみ・同情を覚え、それを義に沿って仁で包むことができるようになる。
“たかだか子供たちの世界”と、彼らの勝敗を上から見る大人たちは少なくありません。
しかしながら、彼らは勝負の中でとても稀有なものを学んでいる。
そう言っても決して過言ではありません。
武道や格闘技の試合をするというのは、親御さんでも「いざ自分が」となったら、なかなかできないのではないかと思うのです。
戦うということがいかに「非日常的」であるか。
そしてそこからそこから修養できることが、特に心の部分で、いかに大きなことであるか。
大会を見ると改めてそう悟る次第です。
子供たちが小さな心で賭けているものは、勝敗を超えたものです。
そういった意味では、今回特別賞を受賞した望月雄晴くん、元山寛斗くんはとても素晴らしかったです。
たとえ敗れても、きちんと大きな明るい声で相手に礼を尽くす。
雄晴(たけはる)くんも寛斗(ひろと)くんも、ずっとそういうキャラクターだったというわけではありません。
彼らなりのドラマがあります。
それがかつての日常のお稽古の中のことであったり、前回の試合の中でのことであったり。
“相手をきちんとリスペクトしよう”
そう伝えたことがありました。
彼らもその時に自身をまっすぐに省みる素直さがあったことは素晴らしいでしょう。
今回の受賞につながりました。
試合では我が子の勝ったり負けたりの場面に、ご父兄の皆様が立ち会っておられるわけですが、きっと親御さんも学ぶことが多いことと思います。
どのように子供をサポートしようか。
どのように勇気づけて、どのように前向きにさせてあげようかと。
結果を得ればこそ幸せであるかというと、決してそうではないように思います。
あくまでもその過程において、努力することが楽しくて、出会う仲間たちのことももっと好きになって、共に大切にするものが生まれる。
このことがもっとも大きな財産となるはずです。
なので、今回勝っても負けてもお子さんのチャレンジを、手放しで誉めてあげてもらえたらと思います。
今こそ、親御さんの「仁」の心でお子さんを包んであげてください。
きっとまたさらなる勇気が芽生えてくるはずです。
一番小さなお子さんの組手部門ですが、決して他の年上の子たちの部門に劣ることのない、素晴らしい武道の世界ならではのシーンが見えました。
全てのお子様、保護者の皆様に、心より労いの気持ちをお伝えしたいと思います。
また日常の稽古にてお待ちしております。
無拳流空手道青山道場
代表 山口雄史
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