ADULTS CLASS BLOG ニュース 2022.12.30

ママになって黒帯取得 〜子供が３歳になったら家族で

潘孝寧さん（蔵前道場）インタビュー

――入門のきっかけを教えてください。

蔵前道場の隣のスポーツジムに夫と通っていたのですが、道場の看板を見て、やってみたいと思い体験に伺いました。

私は大学の時にキックボクシングを少し体験していたこともあり、興味をもって夫（門下生の森島さん）と一緒に入門しました。

体験では基本のテイクダウン技を習い、打撃のみでなく体術（テイクダウン）があるところがとても面白いと感じました。

稽古に通うようになってから、空手のライトコンタクトの度合いや、顔面なし、という慣れない部分もありながら、投げのある空手の面白さを感じていました。

2017年に入門して、２０２０年には「次は黒帯！」と照準を定めたのですが、私的には出産、社会的にはコロナもあり、２年ほどブランクがありました。

２０２２年３月に復帰し、１年かけて黒帯取得という明確な目標をもって稽古に取り組みました。

子供のころは台湾でテコンドーを数ヶ月習っていたのですが、両親に「女子には必要ない」とやめさせられ、大学時代の格闘技もどこか中途半端で終わってしまい、今度はしっかりとやり切ってみたい、という思いでした。

――今回の審査はいかがでしたか？

黒帯の受験が複数人同時で、ということや、対戦相手も事前に想像していたラインナップと全く異なり、「想定外」だらけの挑戦でした。

空手道場でリングを設営して、ノンコンタクトのキックルールで試合をするRINGφFIGHTもそうですが、山口先生のご発想、変革力には毎回本当に驚かされます。

今回の審査も、さまざまなタイプの方と手合わせする故、吊り込み足や軸足払いなどのテイクダウン技も審査前は狙っていましたが、スペースや相手の修練度で必ずしも出せるわけではない、など様々な試練が用意されたと感じました。

どのような状況へも対応してこそ黒帯、というメッセージをいただいたように感じています。

得難い体験をいただいた、山口先生、手合わせいただいた方々、応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。

終わってみると大変面白い体験であり、テイクダウンをもっと上達させていきたい気持ちや、蹴りを磨いていきたいという意欲が更に強くなるばかりでした。

また、多くの先輩方の審査会へのチャレンジには勇気づけられるとともに、（中長期的な）目標が生まれました。

それは「型」をやってみたい、ということです。

先輩の皆さんが、組手やキックでもしっかりと「空手」の技を出されている。

やはり空手の上達を目指すには将来的には「型」も必要になってくるのではないかと考えています。

――道場の印象と、これからの無拳流での抱負を教えてください。

蔵前道場は、ファミリー感が強くて、男女ともに「つかみ（技）」が好きなイメージがあります。

新ルールの顔面ありの中で、どのようにテイクダウンにつなげていくか、皆で取り組んでいます。

稽古が終わった後も、少しだけ居残りして質問し合いながら研究、交流することもありますが、いつもご指導いただく鈴木先生の技術の奥深さを感じています。

今回の審査にあたっては、特に沢山のご指導と多くの刺激をいただきました。ありがとうございました。

また、今回のチャレンジにおいて、青山道場への出稽古も頻繁に伺いました。いつも暖かく、また多く刺激をいただき、ありがとうございました。

山口先生には、自分でも気づかない多くの点を見ぬき、ご教導誠にありがとうございます。

このような充実した道場ライフを送れるのも、夫（森島さん）も同門で、理解があるからだと感謝しています。

今回とても厚いサポートをしてもらいましたので、彼の審査でも、家族で応援していきたいと思います。

また、子供が３歳頃になったら無拳流に入門して、家族で空手を学べれば、と期待しています。蔵前は「ママ空手家」が多くて、とても心強いです。

このように家族全員で楽しめる空手道場はなかなかないと思います。

また、無拳流の若い世代の活躍は道場に素晴らしい活気を与えてくれていると感じます。

若い世代には若い世代の、大人世代には大人世代の、それぞれの空手の良さ、楽しさがあると思いますので、ぜひ今後も良い交流ができれば嬉しいです。

個人的には「テイクダウンの上手な女性空手家」を目指します。

今回、黒帯を頂きましたが、無拳流は続ければ続けるだけ、できないことや課題が見えてくると思います。

でも、いつでも何度でも新しいチャレンジが可能なのが無拳流です。

ゴールではなく、成長のきっかけを与えてくれる道場だと実感しています。

私もこれから、皆さんと共に成長する黒帯になりたいと思います。

引き続きよろしくお願いします！