KIDS CLASS BLOG ニュース 2023.01.18

親御さんの理解が必要です〜「黒帯」にたどりつく価値とは

2022年の審査会では青山道場で20人ほどの黒帯が誕生しました。(約2名は本年1月上旬に受験)

あらためて思うのが、こどもたちが黒帯にたどりつく価値は、比べるものがないほどに高いなということです。

今回そのことを伝えていきたいと思いますが、初めに「向き不向き」や「進路上の事情」で継続できないことも十分にあります。

ですので、「空手の黒帯にたどり着かないとダメ」というような単一的な思考ではないことを先に断っておきます。

□子どもの黒帯取得とは

実は筆者も昨年小学4年生の、子どもが黒帯を授与されました。
こどもが一生懸命に帯を獲りに行く姿に、とても感動したものです。

「黒帯」というアイテムはすごいパワーを持ったマテリアルです。
しかし、それ以上に得られたものがたくさんあります。

・自信
・友情(他尊)
・家族も共に成長してきた共有時間

大まかにまとめるとこの三点かなと思うのです。

○自信

まず自信ですが

「白帯の頃から何度も転んで、時に涙ぐんで、
それでも汚れた手で、濡れた手で、帯を締め直して日々チャレンジする。
そのうちに手垢で帯は真っ黒になっていく。それが黒帯の正体である」

「黒帯とは、黒帯になるまで諦めなかった、その人の帯のことである」

黒帯は
単なる強さの象徴というより
武道においては、試行錯誤、努力精進の証という意味合いが強いです。

競技ではチャンピオンは一人しか生まれません。
しかし黒帯というのは、頑張った人間たちがたどり着けるものです。

○自他共栄(友情)

それでも「誰でも巻けるもの」ではありません。

なぜか。
子供に限らず、時間がかかります。年月を要します。

その年月を要するほどに
養うべき技術、能力が高いところにあることも事実です。

しかしそれ以上に
「お互い様」という感覚を養っていくことが、武道では必須です。

「やさしさ」というのは、「マナー」の域で留まってしまいがちです。

しかし、自分の心や体で体験したものを、周囲の友達にも起こっているものとして理解できる感性。
「思い遣る」というのは、非常に繊細で高い感性だと思います。

たとえば平家物語に「敦盛最後」という一節があります。

物語の内容の是非とか好みかどうかというのは別として、
これにはたくさんの「思い遣り」の感性が混在しています。

黒帯をとった子たちは
そこにたどりつくまでに色々な思いを味わって成長しています。

よく「一蓮托生」などと言いますが

彼らの間柄では

勝って敗者を慰めることだけでなく、そっとして見守ることもあり
負けて勝者を讃えることもあれば、まだまだとばかりに気勢を上げて燃やすこともあります。

どうあれ、根は繋がっています。
互いによきライバルであり、仲間であるということへの「誇り」があります。

こうした骨太の “自他共栄”の感覚というのは
みんなお互い様、フェアにいこうぜという土壌の中で

互いに足りないものを補いつつ、
それぞれが自立するということを尊重し合っています。

こういう感覚が養われるのは、やはり武道じゃないかなと思います。

最後に「家族との物語」を書きますね。

こどもたちが黒帯試験を達成した時の、ご家族のスピーチに毎回感動します。

お母さんやお父さんが一緒に付き添い、道場に通った幼少の頃。

試合や演武会、水色やオレンジの帯の頃に、ムービーを撮って一緒に一喜一憂したあの頃。

そこから、段々と自我が芽生えて、自立していき、
色々な習い事との中で、空手とどう向き合おうかと、共に悩んだり
時に一緒に練習したり、ぶつかることもあり、、、

そんな数々のシーンが5年〜7年分積み重なって
やっと到達した「黒帯」です。

今、うちの道場にはユース世代(中学生、高校生)、そして大学生や新社会人もいますが、ほとんど全員の子がいいます。

「あれ(黒帯試験)を経験しておいてよかったです」と。

そこにはどうやら
本人たちの努力ももちろんですが
親が寄り添い、共に一喜一憂してくれた”あの頃”の思い出が、愛おしいというのがあるようです。

成長して
なかなか親にも甘えるということもできず
“自立して当たり前”になった世代にとって

その頃の”家族と共に頑張った経験”は
今でもとても励みになる経験となっているようです。

うちの道場では親子で空手をしているご家庭も多いですが、
空手を実際にしていなくても、

お子さんを温かく見守って、寄り添って、
時にお子さんと一緒に空手に向き合う親御さんも多いです。

人生において必要なことの一つに
“分かち合う喜び”というのは、とても大きいと思います。

個人の能力や所有するものが優れていることは
素晴らしいことかもしれませんが

それ以上に人生に喜びを与えるのは
「分かち合える」ということです。

今年も多くのお子さんに
黒帯を目指して頑張っていってほしいと思います。

指導者たちも一丸となってサポートさせていただきます。

空手、すごくいいものですよ。

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