空手を始めたきっかけを教えてください
息子が小学生から無拳流に通い始めて、送り迎えで見学する中で自分もやってみたくなったのがきっかけです。もともと学生時代にラグビーをやっていましたが、格闘技にも昔から興味があり、最初は気軽な気持ちで入会し空手をスタートしました。
道場の最初の印象は? 気になったことや人物などを教えてください。
性別、国籍、年齢など幅広い人たちがいて、オープンな明るい雰囲気が印象的でした。道場のデザインが昔ながらのイメージではなく、おしゃれなデザインだったことも印象に残っています。
道場に入って空手への取り組み方で変わったこと、変わらないことはありますか?
変わったことは、分かりやすい「強さ」や「スピード」で勝とうとするスタンスから、「テクニック」、「心のあり方」、「呼吸や間」などの巧さに意識が向くようになりました。自分の中で変わらないことは、コツコツ続けることや真面目に空手や武道に向き合う姿勢だと思います。
「心のあり方」や「呼吸や間」とはなんでしょうか?
例えば組み手の時に、自分からとにかく出したい技を出そうという姿勢で臨むのではなく、相手の状態を冷静に観察し、相手の攻撃に合わせた対応ができるようなイメージです。
またダンスのようにリズムに合わせた攻防をする中で、あえてそのタイミングをずらした動きで相手を制する動きも以前よりはできるようになったと思います。
いずれも山口先生の指導の中で学び続ける中で少しずつ理解できるようになったことですが、初心者の頃はよく分かっておらず、正直に言うと半信半疑だったかもしれません。
橋本さんが主宰されているマインドフルネス『MELON』さんが、提供されている瞑想の世界と重なるところもあったりしますか?
はい、かなり重なるところはあると思います。
マインドフルネスとは、シンプルに言えば、考えることを保留して、意識的に感じるトレーニングをすることですが、無拳流空手の中にも先ほども挙げた「心のあり方」のように、「感じる」を意識する場面がたくさんあると感じます。
さらに道場では楽しさや喜びもたくさん感じられますが、同時に不安、恐れ、悔しさなどネガティブな感情と向き合うことも多いです。
続けて強くなっていくためには、それらの感情をなかったことにするのではなく、自分自身でしっかりと受け止める必要があると感じており、それもマインドフルネスと通じると感じます。
好きな技は何ですか?それが好きな理由や、それにまつわるエピソードを教えてください。
右の上段回し蹴りと、支え吊り込み足です。
右の上段は比較的最初から自分の得意な技として使うことができて今でもよく出しています。
下段から2段階で出したり、変則蹴りなどバリエーションも多くすることができ、一つの技を軸にいろんな事が可能になると感じています。
いっぽう支え吊り込み足は最初は全然できなくて、むしろあまり実践的ではないのではないか思っていました。ところが、練習を続ける中で使えるようになった喜びは大きかったですね。
白帯から色帯時代にみた、先輩たちの昇段試験の印象は?
なにより10人組手をやり通すだけでしんどそうだなという印象でした。
それでも、試験をクリアした時の皆さんの清々しい表情には憧れるものがありました。
また、男性女性問わず、また年齢も関係なく、チャレンジを続ける先輩たちの姿勢は、道場ライフだけでなく、自分自身の人生の刺激にずっとなってきました。
道場ライフを続けられたモチベーションは? 影響を受けたエピソード、道場やご家庭、職場などの人物の言葉など、詳しく教えてください。
自分にとっては仕事以外の場として、自分自身の心のあり方や人生に対する姿勢を考えることができる大切な場です。
仕事がうまくいかなくてしんどい時も、道場で稽古に打ち込むことで、一歩一歩前に進むことができているという達成感があり、自信になります。
影響を受けたエピソードは、黒帯の審査前に山口先生からいつもとは違う厳しめの指導を受けたことです。
恐らく自分の姿勢が受け身に見えたのだと思いますが、実際にどこかで奢りや慢心があったと思います。
それを見透かされていたという感覚があり、大いに反省をしました。
昇段審査前の最高の思い出はなんですか?
空手の大会で翔太先生から水面蹴りで技ありを取った瞬間です。
昇段審査前の最悪の思い出はなんでしょうか?
同じく空手の大会で林辰太郎君から胴回し回転蹴りを思いっきりもらったことです。
継続する中で苦しかったことは? それを克服できた理由は何でしょう?
ラグビーの経験や、今もトライアスロンのトレーニングを継続していることもあり身体を鍛えるのは割と得意だったように思います。
けれど、最近、アキレス腱の断裂を経験したり、完治の難しい肘の怪我など徐々に身体が以前のように動かなくなることが苦しい時期もありました。
ただそのような状況を言い訳にすることなく、受け入れながら進んでいくことも、無拳流で学んだ大事なことだと思います。
中年以降の運動においては、そうした身体の不調と向き合うことも余儀なくされますが、橋本さんが諦めず続けるマインドについてもう少し教えてもらえますか?なぜ普通の稽古だけでなく、試合にも出場し続けるのですか?
正直自分でも分からないですが、「継続は力なり」が体に染み込んでいるのかもしれません・・。
自分はもとから心が強い人間だとは思っていないので、言い訳を作って何となく逃げてしまうと自分自身が崩れていってしまうのが怖いのかもしれないです。
今回の昇段試験に向けた取り組みで、心に期したこと、苦労したこと、できたこと、できなかったことなどを教えてください。
弍段の審査は、打撃による攻撃は一切できず、全て相手の攻撃をさばいて5種類以上のテイクダウン技を決めるというものです。
同時に相手から一定のポイント奪われると試験は失敗です。
自分から勝とう、攻めようという気配を感じると、相手は攻撃をしてくれません。
いかに気持ちをニュートラルに保ちながら、それでもしっかりと技ありを取っていくか。
ここか非常に難しかったです。
特に力を抜くという部分に苦労しました。
本番では多少はうまくいったと思いますが、まだまだ道は長いと感じています。
やはり弐段の境地は別格なのですね。改めてそのように気がつくと、黒帯の先輩の中で、この人はすごいなと改めて思った人などはいますか?その理由を教えてください。
黒帯の先輩は皆さん尊敬していますが、その中でもこれまで麻生さんと永井さんと稽古をご一緒させて頂くことが多く、(大変失礼ながら)ご年齢に関わらずコツコツと練習に参加し続けて、試合にも積極的にチャレンジし続ける姿勢を見習いたいと思っています。
実際の昇段審査の感想を教えてください
実は今回は2回目のチャレンジでした。1回目は9人までいってストップ。
非常に悔しい思いをしました。けれど、試験後、先生とお話し即座に次のチャレンジを決めていました。
今回は、前より落ち着いて望めたと思いますが、それでも2回目のチャレンジで失敗はしたくなかったので、かなり緊張はしました。
審査が進んでいくと、ゾーンに入れたような感覚で身体が勝手に動いていた感じです。
無事に合格して嬉しいというより、ほっとしたというのが本音です。
1回目を失格の後に、即、再チャレンジを決意ですか…。普通は折れませんか?
橋本さんは、どうしてそんなにチャレンジに前向きになれるのですか?
先ほどのコメントと被ってしまうかもしれませんが、物理的に本当にチャレンジができない状況でなければ、基本的にチャレンジするという選択しか自分の中にない(最初から迷ったり選んでいる意識がない)ような感じです。
これからの道場ライフで目指すものは何ですか?
自分自身が引き続きコツコツ継続することやチャレンジし続けることも大切だと思っていますが、自分が学んできたものを伝えていったり、仲間のチャレンジをサポートしていきたいと思っています。
次世代への継承ですね。どんなことを伝えていって、たとえばどんな「風景」を後続の方たちに見せてあげたいと思っていますか?
チャレンジし続けることで、少しずつでも必ず成長していき、道が拓けていくということを「頭」ではなく「身体」に染み込ませていって貰いたいです。(偉そうに聞こえたらすみません。。)
空手自体を楽しみ、そこからたくさんの喜びを得られると思いますが、自分自身は人生に対する向き合い方を学ぶことができると感じているので、その素晴らしさを感じてもらえたら嬉しいです。
MUGENに期待すること、感じていることは何ですか?
山口先生がこれまで道場の中で大切にされてきた文化・哲学・価値は素晴らしいものだと思いますので、ぜひそのまま後世に残していって頂きたいです。
またその本質は保ちつつも、これまで通り新しい時代に適応し続けて、進化していって頂きたいです。
これからもよろしくお願いいたします!
押忍!
(インタビュアー:永井仁高)
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